「UXが良い」とは何かについて考えるチャンスがあった

最近「UX デザインの教科書」という本を読んでいるので、所々で見かける「UX」と言う言説について 敏感になっている。

 
特に下記のような表現をよく聞く。
 
 
 
UXが良い 
 
 
 
この言葉について、正しい場合もあるのだが、おそらく間違った意味で使っているだろうということで非常に気になっている。
 
ちなみに今日聞いたのはこのTwitterの発言
 

 

 

 

「この製品はUXがいい」

 
これは明らかに間違ったUXの捉え方である。
 
製品には性質としてのUXは存在しないからだ。
 
UXというのはユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)という名詞であり、性質を指し示す言葉ではない。
 
 
では正しい捉え方をしている表現はどのようなものだろうか。
 
UXはあくまでも個人の体験である。
 
 
「この製品のユーザビリティが良いために、結果として私のUXが良かった」
 
 
という表現であれば適切に思える。
 
 
 
 
これ、UX良いなー 
 
この言葉だけだと一応どちらにも聞こえるのだが、UXを性質として話している人の方が多いんじゃないかなと感じる。
 
実際にはUXが良いと思う裏には何か良いUXを発生させる性質が存在しているはずだ。
 
 
 
こんな小さな言葉尻どっちでもええやんって思う人も多いかもしれない。 
 
私が今「UXのデザインの教科書」という本を読んでいて、それによってインプットした知識なので特別に気になっているのだろう。
 
 
 
ちょっと前にはAIという表現の使われ方がすごい気になった時がある。
 
単なる条件分岐に見えるこれをAIと呼んでいいのか。と最初は思っていた。
 
だが最近では、人間の入力に応じて機械が何かレコメンドしてくれればAIと呼んでいいというビジネスワードで気にならなくなってしまった。
 
たしかあの時は機械学習をやってみたいと意気込んでいた時期なので、専門性を目指すときにはそういう小さな言葉の使い方が気になるようになるんだなということだろう。
 
 
 
その意味では、今ちゃんとUXデザインについて学んでいる意識を持てているということで、良い傾向なのかなと思った。
 
UXは性質ではなく、名詞です。
 

 

UXデザインの教科書

UXデザインの教科書